成分辞典:レスベラトロール解説
成分辞典

成分名レスベラトロール Resveratrol

ぶどうに含まれる驚きの抗酸化ポリフェノール
レスベラトロールとは、ブドウなどに含まれるポリフェノールの一種で若返りの成分とも呼ばれ、健康、美容成分として高い注目を集めています。強い抗酸化力を持ち、細胞の酸化を防ぐとともに、老化要因を抑制し、寿命を延ばすとされる長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)を活性化することで、若々しさを保つ効果が期待されている、注目のエイジングケア成分です。

レスベラトロール

レスベラトロールの健康・美容効果

  • 美肌効果
  • 細胞を若々しく保つ効果
  • 老化を防ぐ効果
  • メタボを予防する効果
  • 脂肪肝を予防する効果
  • ガン予防効果

目次

美肌効果

●しわ・たるみの予防効果(肌の弾力を保つ効果)
しわやたるみのような皮膚の老化は、年齢を重ねるのと共に進みます。特に大きな割合を占めるのが紫外線によるものであるといわれています。紫外線があたり炎症が起こることによって、肌の弾力性に関与しているコラーゲン、エラスチンを分解するコラゲナーゼ、エラスターゼという酵素が活性化し、その結果として皮膚のしわやたるみが生じます。レスベラトロール®は非常に強い抗酸化力をもち、これらの酵素の活性を阻害する働きがあるとされており、しわやたるみなどの肌の老化の抑制に効果があると考えられます。

●肌の潤い・ハリの維持する効果
肌の組織には、水分の保持や柔軟性の維持のために働くヒアルロン酸が含まれています。ヒアルロン酸はヒアルロニダーゼという酵素によって分解されますが、レスベラトロール®はヒアルロニダーゼの活性を抑える効果を持っており、肌の潤いや柔軟性の維持に役立つ効果が期待されています。

●肌のシミを予防する効果(美白効果)
肌のくすみやシミは、メラノサイトという色素細胞において、チロシナーゼという酵素によって作られるメラニンが原因です。レスベラトロール®はチロシナーゼの活性を阻害し、メラニンの生成を抑える効果があるとされているため、肌のシミを予防する効果があり、美白効果が期待されます。

●肌荒れ予防効果
レスベラトロール®には抗炎症作用があります。これは、レスベラトロール®が炎症を引き起こすNF-κBという転写因子の活性化を抑制する働きをもっているためです。NF-κBは紫外線や細菌の影響で活性化されますが、レスベラトロール®はNF-κBの活性化を抑え、できものやかゆみ、発赤を抑える効果が期待されています。

●ニキビ予防効果
レスベラトロール®は、ニキビの発症・悪化にかかわるアクネ菌の増殖を抑えることがわかっています。アクネ菌は肌表面の皮脂を栄養として増殖します。アクネ菌によって産生されるリパーゼは皮膚の炎症反応を引き起こします。レスベラトロール®はアクネ菌に対して抗菌作用を発揮することが確認されており、抗炎症作用との相乗効果でニキビの発症と悪化を抑えることが期待されています。

細胞を若々しく保つ効果

レスベラトロール®には、細胞の生まれ変わりを助け、元気で若々しい細胞をつくるサポートをする働きがあります。また細胞分裂を行うテロメアの摩耗を遅らせます。テロメアとは、染色体の端にあり、細胞分裂を行う部分です。細胞が分裂するたびにテロメアは短くなっていきます。人間の場合、一つの細胞が細胞分裂を行える回数は約50回といわれており、これが尽きると細胞寿命が終わり、個体自体の寿命も終わりを告げると言われます。
レスベラトロール®は、このテロメアが短くなっていくのを遅くし、細胞の老化を抑制する働きが期待されています。

老化を防ぐ効果

レスベラトロール®には、長寿遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子を活性化させる働きがあるといわれています。わたしたちの老化をコントロールしていると考えられるサーチュイン遺伝子は、すべての人が持っている遺伝子です。けれども、このサーチュイン遺伝子、普段はスイッチがオフの状態になっています。つまり、老化を抑制するためには、サーチュイン遺伝子のスイッチをオンにしなければならないのです。レスベラトロール®は長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)に作用し、活性化すると考えられています。つまり、レスベラトロール®を摂取することによって、サーチュイン遺伝子が活性化し、長寿遺伝子のスイッチがオンになり、老化抑制効果が期待できるのです。

メタボを予防する効果

長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)が活性化されると、アディポネクチンという脂肪細胞から分泌されるタンパク質が上昇します。このアディポネクチンがインスリンを効きやすくしてくれるのです。また血液中を流れているアディポネクチンは、血管内で傷ついているところを見つけると、そこに入り込んで修復する役割を果たしていますが、標準的な体格の人の血液中にはアディポネクチンが多く存在し、内臓脂肪が増加すると減少します。内臓脂肪が肥大すると動脈硬化などの心血管疾患を引き起こしやすくなるのは、このアディポネクチンが減少するからと考えられています。さらに、アディポネクチンは筋肉や肝臓にある酵素を活性化させ、脂肪を燃やすこともわかっています。
レスベラトロール®によってサーチュイン遺伝子が活性化すると、脂肪細胞の肥大が抑制され、インスリンの作用を高めて糖尿病を予防し、アディポネクチンを増加させて動脈硬化の予防にもつながるので、メタボリックシンドロームの予防に役立つと考えられます。

脂肪肝を予防する効果

レスベラトロールには、脂肪の生産の抑制と燃焼の促進の両面から、脂肪が肝臓に蓄積するのを止める働きがあります。

ガン予防効果

レスベラトロールが、発がんプロセスの初発期、促進期、悪性化の全てにおいて、抗がん作用を示すことが明らかになりました。

レスベラトロールに期待される効果

<抗酸化> 老化予防、細胞を若々しくする、長寿遺伝子活性化

●老化予防

長寿遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子を活性化させる働きがあるといわれています。

●細胞を若々しく

細胞の生まれ変わりを助け、元気で若々しい細胞をつくるサポートをする働きがあります。

<美肌・血液> 血管拡張、血流促進、抗動脈硬化、高血圧改善、血小板凝集抑制、血中脂質上昇抑制、メラニン生成抑制

●美肌

酵素の活性を抑制する働きがあるため、ハリや弾力、潤いのある美しい肌や口元を保つことができます。

●抗動脈硬化

血管を拡張し、血流を促進する働きがあり、動脈硬化を予防・改善する効果があります。

<がん・認知症> がん予防効果、認知症予防効果

●がん予防

発がんプロセスの初発期、促進期、悪性化の全てにおいて抗がん作用を示すことが明らかになりました。

●認知症予防改善

記憶や学習に関わる脳器官、海馬の神経細胞の活性化物質が1.5倍に増加し、認知症を予防・改善します。

<メタボ他> メタボ予防、脂肪肝予防、ED改善、放射線障害予防、エネルギー生産、薄毛改善・発毛

●メタボ改善

脂肪の蓄積を抑える働きがあり、脂肪代謝の改善が期待されています。

●脂肪肝予防

脂肪の生産の抑制と燃焼の促進の両面から、脂肪が肝臓に蓄積するのを止める働きがあります。

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